5月「令和」に入って、日中の最高温度が20度を超えるのが普通の気候となってきた。向こう1週間の天気予報を見てももう10度台の日が無いため、これからは20度以上が最高温度の基本ラインとなるのだろう。そこで、夏に履かない靴を軽くメンテしてシーズンオフに備えることにした。それらの靴は7月から靴箱(シューズラック)で休息に入る予定。なのでこれから履く期間は5~6月の二か月間となる。
オイルドレザー系の靴
僕にとって「夏に履かない靴」とはオイルドレザーまたは類似する素材の靴のことだ。以前はオールシーズン使っていたのだけれど、ここ数年の猛暑日に履くと靴の中に熱が籠ってしまって足の裏が熱く、非常に疲れてしまったことが何度かあった。そういうこともあって今年から夏は履かないことにした。「我慢して履くのはちがうだろ~」ということ。現在、それに該当する手持ちの靴は2足ある。それらを軽くケアして休ませる次第。
J.M.ウエストン #641 ゴルフ
3年前に買ったウエストンのゴルフ。足にすごく合ったので1年毎に素材違いを1足ずつ買い足して計3足となった。とりあえず3足で打ち止め。革が違うとそれぞれ履きごごちというか感触が違う。最初に買ったのはロシアンカーフと呼ばれる革を素材にしたもの。革の素材について悩ましいのはメーカーが革の名称を自由につけているところだ。ロシアンカーフとは? 画像検索すれば出てくるように、それは型押し革なのだろう。Wikipediaによると、1700年代のロシアで生産されていたトナカイ原皮の皮革とある。ベジタン革なのだけれど、その当時のロシアンカーフの製法(なめし)は失われていて正確な再現は不可能視されている、と。それらしき物が「当時の製法を再現しました」と売られていても、オリジナル製法が分からないのだからそもそも再現のしようがないのだった。「本物」は希少性が極めて高く「幻の革」扱いされている。
そんなロシアンカーフの名前を使ったゴルフ。自社タンナーで鞣しているのだろうか、詳細については僕はしらない。しかし油分を多く含んでいて肉厚なのだから、いわゆるサドルレザー的なものなのか? 油が浮いてギラつくことはないのだけれど、僕はこの使用感の印象からオイルドレザーの一種として認識している。
評判どおり雨に強い
トウ周辺
トウ部分 サイドから
ライニングの状態(あめ色)
サイドから
ミズノのストロングオイル
このロシアンカーフのゴルフは1日履くと途中から両足の小指が当たって痛くなる。なので段々と使用頻度が少なくなってしまって、今では月1~2回の登板回数に落ち着いてしまった。そこで、革ジャケットに使ったミズノストロングオイルを使ってみることにした。このオイルは公式には「野球グラブ専用の保革剤」なのだけれど、革ジャン類を柔らかくするのにも超有効ということでも知られている。
ミズノ ストロングオイル
ティッシュにつけて、中底の小指が当たる周辺にすり込んでいく。ホースハイドの革ジャンを滑らかにするぐらいだからウエストンのゴルフに効果はあるはず。
そしてアッパーはブラッシングの後、クレム1925を塗っていく。色はナチュラル。薄く塗り延ばしてしばらく放置。
クレム1925
オイル分しっかりの革だからデリケートクリームでいいか、とも思ったけれど別にどちらでもいいだろう。細かいことは気にしない。
ブラッシング
布で拭いて、とりあえず終了
写真では違いがわからないけれど、オイルとワックス補充済み。ピカピカさせるのは好きじゃないので・・・。ましてやこいつはUチップ。
アッパー近景
良い革にはあまり添加物を入れたくないのだ。
トウの部分
靴紐を通して履いてみると、確かに、ストロングオイルを塗り込んだ後では小指周辺の当たりが違うのを実感する。それまでの内側の小指部分の強い押さえつけ感は柔らかくなっていた。実際にある程度歩いてみてどうなのか、といったところだけれど。今までのように「痛さ」が出なければ、履く頻度も上がるだろう。
ウエストンゴルフはコルクの沈み込みが気に入っている。ライニングもいい。
KOKON ココン プレイントウ
足に合う靴。オイルドレザーのプレイントウ。ドゥ・ジェルマンの肉厚の革。
使って行くとオイルが表面に出てきて、なんとも言えない感じになる。
トウ周辺
後ろ姿
今まで、この靴はワックス等のクリームを塗ったことが無い。ブラシとサッと乾ぶきのみ。今回は初めてデリケートクリームで水分補給をした。乾燥し始めたらデリケートクリームで保湿していこうかなと思う。とりあえず今のところ、色クリームを塗る予定はなし。
さて、とりあえず軽メンテ終了。これから2ヵ月間、よろしくお願いします。
おわり