革靴

マスタングペーストを革靴に使ってみる

前回、靴のケアにマスタングペーストを使ってみたところ、翌日にブラッシングをすると何とも良い感じになってくれた。車の塗装でいえば「マイカ(雲母)」のイメージで、奥深いところからじんわりと落ち着いた艶が出ているような印象。この靴はアニリン仕上げの革で、使ったクリームは最初にマスタングペースト、次にクレム1925ナチュラルの重ね塗りだった。

(前回の)リーガルのプレーントウ

202004リーガル靴プレイントウ16

マスタングペーストが一般的な革靴でも使えるのかどうか、試しにもう1足にも使ってみることにした。

マスタングペースト

マスタングペースト

マスタングペーストは主にレザーウエアやベルト、ブーツ、手袋その他革小物等に使われている定番オイル。成分はホースオイル(馬油)とビーワックスで使っていくうちに革に「いい感じのやれ感」が出てくる。ラフに使える革製品を痛めずに保革しながら「使い込んで味わいを出していく」という目的のオイルなので、スムースレザーの革靴に使うと型崩れが起こるのではないかという心配がある。

馬油の使用目的は「天然由来成分による保革」といっていいだろう。馬油に照りを出させる要素は一切なし。以前に成分が馬油だけのソンバーユ(スキンケアオイル)を靴に塗ったことがあったけれど、出来上がったは「艶消し革靴」だった。今回は少しワックスが入っているマスタングペーストとクレム1925のコンビ使用。さてどうなることやら・・・

ゴルフ(ロシアンカーフ)

お試しの1足はジェイエムウエストンのゴルフの黒。ロシアンカーフと名付けられた革で、現在のゴルフのカタログからは消えている。ある意味、希少品かも。マスタングペーストで革のやれ感がすごく出てしまってもゴルフなのでいいだろうと思って選んでみた。最初に、ブラシと乾ぶきをしてオイル入れの前の様子を見てみる。

数ヵ月、クリームは塗っていないのだった

202004ウエストンゴルフー黒2

トオ部分

202004ウエストンゴルフー黒4

ちりめん皺が白っぽくなっている

202004ウエストンゴルフー黒3

乾燥が進んでいるような感じがする

202004ウエストンゴルフー黒5

それではマスタングペーストを塗っていくことにする。指にとって直塗り。「化粧水」みたいなものかな。

202004ウエストンゴルフー黒7

浸透力がすごくてあっという間に全体塗り終了。違いを見るために右側はマスタングペーストのみ、左側はクレム1925ナチュラルを上塗りしている。

202004ウエストンゴルフー黒8

しばらく置いた後、ブラシをかける

202004ウエストンゴルフー黒9

とりあえず終了で、左右を見比べてみる。写真では分かりにくいけれども実際に見ると、左はクレム1925が効いて艶が出ている。一方の右のマスタングペーストのみはマット(艶無し)。

202004ウエストンゴルフー黒10

まあここから1日寝かせて、翌日どういう風になるのかだ。そして1日経ってブラッシングをすれば左側の方は照りも増した。

翌日のブラッシング後

202004ウエストンゴルフー黒12

しかし右側の方はあまり変化はないようす。それは当然といえば当然で、馬油メインのマスタングペーストには照からせる要素はほとんどなし。このゴルフのロシアンカーフはどういった革なのか情報はないけれど「ベジタンのオイル系」かなぁという感想。とはいえ一般的なオイルドレザーほど革の奥からオイルが浮いてくるほどでもない。

前回のリーガル靴では「鈍い照り」を見せてくれたので、今回のゴルフロシアンカーフは違った結果になったけれどもそれは革の違いによるのだろうと思う。革の鞣し方の違い。馬油は素材にやさしく保湿・保革の働きをしてくれるから性質自体は良いものだ。ただしマスタングペーストは「革の自然なやれ感」を楽しむためのオイルだと思っているので、一般的な革靴に使うかどうかは自己責任の世界となる。ストチには止めるべきだがカジュアルユースの革靴にはOKとか、革が固い部分を柔らかくするために使うとか。

自分なりの結論としては、馬油オイルはやっぱり表面がマット(艶無し)になる。馬油をデリケートクリームの替わりとして使うのならば上塗りにワックスか油性クリームを使用。照かり嫌いならば馬油(保革効果)のみでいい。

202004ウエストンゴルフー黒11

自分の中では馬油は好きなのだ。だからこの靴も型崩れしなければ、デリケートクリームから馬油に乗り換えていこうと思う。

おわり

 

 

-革靴
-

Copyright© パンがなければ , 2020 All Rights Reserved.