伊雑宮(いざわのみや)へ行く
伊雑宮(いざわのみや)は内宮の別宮といった重要なお宮であるのだが、内宮からかなり離れた場所に位置している。市町村名でいえば、三重県志摩市。「志摩半島」と呼ばれるエリアで、伊勢市を起点にすると、伊勢 → 鳥羽 → 志摩と南下することになる。その志摩市にあって伊雑宮は周辺に少しだけ民家が寄り集まっているようなひっそりとした所に建っているのだった。志摩半島は、海の幸の御贄地(みにえどころ)、神宮へのお供え物を採取する場所として保護管理されてきた、とか諸説あるけれど正確な創建の歴史はわかっていない。昔の行政区分でいえば伊雑宮は「志摩国」にある。他の別宮はすべて「伊勢の国」内にあるから、唯一のエリア外別宮といえる。ど素人の僕が思うに、そもそもその土地単独であったものを後から神宮が取り込んだのではないか・・・とそれぐらい内宮から離れているのだった。
伊雑宮(いざわのみや)へ
ピンポイントで伊雑宮を目指すのならば、電車を使うのが一番効率のよいアクセス方法だろう。僕も近鉄電車を利用した。経路としては、
1.志摩磯部駅(特急停車駅)まで行く
2.上り(鳥羽・名古屋・大阪方面)の普通に乗る
3.一つ目の駅:上之郷駅で下車(乗車時間3分ほど)
特急を利用した場合、一つ手前の鳥羽駅から志摩磯部(しまいそべ)駅まで乗車時間は25分ほどだった。また、鳥羽駅から賢島駅方面行の各駅停車に乗っても上之郷駅に行ける。
近鉄志摩磯部駅
駅内のホーム案内図
ほとんど乗降客がいなくてガランとしていたけれど特急停車駅となっている。そして志摩磯部駅から北(伊勢・鳥羽)方面へ1つ目の駅が上之郷(かみのごう)駅でここで下車。無人駅だ。
上之郷駅
駅を出たところにマップの看板
道の向かいには伊雑宮への看板
道に迷うことはなく、10分足らずで到着
境内はコンパクト~社殿
斜めから
隣には古殿地(遷宮)
祭神は天照大御神御魂(あまてらすおおみかみのみたま)。そして隣には御料田が広がっている。毎年6月24日に行われる御田植式は、国の無形文化財に指定されている由緒あるものとなっている。
伊雑宮御料田
正面から
鳥居があるのは「重要な場所」である印
神宮の正宮から遠く離れたところで、こういった神事の場所があるということは、ここ伊雑宮の地が古くから重要な役割を担っていた印かもしれない。そして伊雑宮は内宮別宮でありながら独自の所管社を有しているのだった。
伊雑宮所管社へ
伊雑宮・御料田から近鉄志摩磯部駅へ向かって歩いていく。メインストリート1本道なので迷うこともなく分かりやすかった。徒歩の所要時間は30分程度だろうか、そこそこ歩いた。そして、伊雑宮の所管社はその道中にある。名前は佐美長(さみなが)神社と佐美長御前(さみながみまえ)神社四社で全部で五社構成。
近くからの風景
正面奥に鳥居が見える
鳥居(神社名の看板なし)
時間1分ほどの階段
階段を上ってすぐの風景
佐美長(さみなが)神社
正面から
佐美長御前(さみながみまえ)神社四社
佐美長御前(さみながみまえ)神社四社は境内奥に並んでいた。これらも神社なのだけれど、どういう「いわれ」でこうなっているのか、佐美長の子孫だとかいろいろ説はあるけれど創設の理由は不明だ。
佐美長(さみなが)神社の後は、消防署やJAの支店を通り越して志摩磯部駅まで歩いて10分ほどだった。このルートは結構歩いたな。
公共交通機関でのアクセス:近鉄上之郷駅下車で徒歩10分ほど
休憩所:特になし
近くのお手洗い等:志摩磯部駅で済ませておこう
全滞在時間:上之郷駅スタートから志摩磯部駅着でトータル1.5時間程度