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五基本味

五基本味

 五基本味とは、味覚の基本となる五つの味のことで生理学的にも認められている。五つとは「甘味」「塩味」「酸味」「苦味」「うま味」のことをいい、以外にも「辛味」「渋味」「冷たさ」などは味覚扱いされていない。それでは味覚とは何ぞや、ということだけれど舌についている味蕾(みらい)によって感じるものを味覚としているとのことだ。味蕾とは舌や口腔内の表面にある突起物のことで、味覚受容体細胞と支持細胞から出来ている。味蕾というのはたぶん誰もが一度は聞いたことがある名前だし、味わうということでは毎日何かを味わっているわけで、味蕾の存在も実感としてよくわかるところ。舌の表面のツブツブというかポチポチとした「あれ」のことだろう。それでは簡単に、五基本味の一つ一つを見ておきたい。

甘味

甘味はほとんどの人に愛されている味覚。甘いのが苦手という人も「ほんのりとした甘さ」ならば、たいていの人は大丈夫なのではないだろうか。体が疲れている時は、甘いものを食べると疲労回復の感じがするのは不思議だ。
人工甘味料を除いて、甘味は伝統的にサトウキビなどから作る砂糖とくだもの等からの果糖が主な成分だ。「白い砂糖」は「塩」と並んで一番身近な調味料となっている。ちなみに甘さの程度は、果糖(フルクトース)>砂糖(スクロース)となっていて、果糖は冷やすとさらに甘味を感じる構造をしている。まあとにかく、糖類は調理の味付けに無くてはならぬといった感じなのだけれど、習慣的に摂りすぎると肥満や糖尿病のリスクが高くなるのも知られているところでそこは注意しなければならないのだった。

塩味

塩化ナトリウム。ナトリウムは必須ミネラルで生命維持に必要な成分だ。体が欲しているということなのか塩単体を指先に少しつけて舐めたらおいしいと感じるし、塩味が嫌いという人には出会ったことがないのだった。ただし塩も甘味と同じように摂りすぎると体に良くないのもよく知られている。リスクとしては、高血圧、腎臓と心臓の病気が代表的なところ。高血圧状態は全てにおいて病気リスクと考えてよいだろう。

酸味

文字通り「酸っぱい」と感じるもので主成分は酢酸。「酢」は体に良いということで酸味は体にプラスのイメージが強い。逆にマイナス要素が語られることがほとんどない印象なのだった。取りすぎるとお腹を壊す、とか聞いたことがある程度だ。でも酸味が強く感じられると、しばしば口の中で拒絶反応が起こるので一度にたくさん摂取することはほとんどないと思う。メリットとしては抗菌作用と、食酢は血圧上昇を抑える働きがあるとのこと。

苦味

苦味を感じる要素として知られているものにカフェインやカテキンがある。この苦味は「大人の味」といった感じで、代表的なものには、コーヒー・お茶・カカオ等がある。食品ではチョコレート等のお菓子類が思い浮かぶ。苦味が使われていると、その食品はちょっと格が上がったような印象を受けるのは僕だけだろうか。「苦み走った~」といった言い方も、かなり良い意味の表現だ。

うま味

グルタミン酸に代表される味覚。その他にイノシン酸(かつお節)なども。有名なことだけれど「うま味」の発見者は日本人だ。池田菊苗(きくなえ)という化学者によって見出された。1908年に昆布だしからグルタミン酸ナトリウムを取り出すことに成功、製造に関する特許を取得した。翌年の1909年、これから造られ発売されたのが、あの「味の素」だ。僕の家には「味の素」はないけれども、「昆布だし」「かつおだし」の粉末商品が常備されている。「うま味」の歴史・ルーツを見れば「味の素」は偉大な商品なのだった。

辛味は基本味から外れる

味覚の基本味とは舌の味蕾の受容体で認識されるものが対象となっている。「辛味」といえばトウガラシとかワサビなどが代表として思い浮かべるけれど、あのスパイシー感は「痛み」や「冷刺激」を知覚する受容体を刺激して得ているものとのこと。それは味覚よりも触覚の扱いとなるのだろうか。世界中で味覚の研究は進められているから、いつか新たに受容体が発見されて「辛味」も基本味のリストに入るかもしれない。
また「渋味」も基本味ではないとされている。「渋味」と「苦味」はほとんど同じ味だと思うのだけれど、「渋味」のベース成分はタンニンやカテキンということで「苦味」とは別扱いとなっている。タンニンが口中のタンパク質を変性させて、あの渋いといった感覚を発生させているとのこと。緑茶の渋味もそういった作用の結果らしい。生理学的には細かく分かれるのだなぁといった感想を持った。ちなみに「渋い」といった言い方もプラス評価の表現だ。苦み走ったとか渋いとかっていうのは、深みのある味わいを意味するということなのだ。

おわり

 

 

 

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