糖尿病情報センター
国の研究開発機関として「国立国際医療研究センター」というところがある。高度専門医療に関する研究等を行っている法人だ。その中の一組織として糖尿病情報センターがあって、そこは糖尿病についての情報を提供しているところ。そこがHP上で「糖尿病リスク予測ツール」なるものを公開している。画面上でデータを入力すると3年後に糖尿病になるリスクがわかる、というもので誰でも気軽に使用することができる。
糖尿病リスク予測ツール
【 基本項目 】と【 追加項目(血液データ)】で全部で21の入力項目からなっている。
【 基本項目 】12項目
・糖尿病の既往歴の有無
・性別
・年齢
・身長
・体重
・BMI(自動算出)
・腹囲
・タバコを吸っているか
・最高(収縮期)血圧
・最低(拡張期)血圧
・高血圧の薬の有無
・脂質異常症の薬の有無
この12の基本項目のデータでだいたいのリスクが計測できる。僕の場合、昨年10月に受けた特定健康診査の結果を入力した。この段階での予測では、糖尿病発症リスクは 3.1%と出た。高血圧と脂質異常症の薬は服用していないのだけれど、両方を「有」に選択すると発症リスクは 9.7%と出た。どちらか片方のみを「有」とすると 6.1%となった。
【 追加項目(血液データ) 】9項目
・空腹時血糖値
・ヘモグロビンA1c
上記 2項目のどちらか、または両方
・LDLコレステロール
・HDLコレステロール
・中性脂肪
・AST(GOT)
・ALT(GPT)
・γ-GTP
・ヘモグロビン(血色素)
上記の追加項目を入力することで、より予測の精度が上がるとのことだ。さっそく自分のデータを入れていく。
・空腹時血糖値(基準値70~109)105
・ヘモグロビンA1c(~5.9)5.9
・LDLコレステロール(~119)102
・HDLコレステロール(40~)83
・中性脂肪(~149)119
・AST(GOT)(~30)31
・ALT(GPT)(~30)18
・γ-GTP(~50)28
・ヘモグロビン(血色素)(男13.0~17.0)13.6
結果、追加項目を入れての予測は 4.7%となった。
この検査の元になるデータは、職域コホート(集団)のデータにより構築されているとのことで、入力された条件と同等の方が3年以内に糖尿病を発症する確率を示している。「同性・同年代との比較」も表示されて、僕と同性・同年代の発症リスクは 7.4%となっていた。
また最後の「あなたへのアドバイス」の項目で、
ポイント
あなたのBMIは21.3kg/m2です。これは普通体重に該当します。体重増加には気をつけましょう。
となっていた。日本人を対象としたコホート(集団)研究で、若年成人期から体重が5kg以上増えた人は糖尿病のリスクが2.6倍上昇することが報告されているとのことだ。体重を落とすと、血液検査の数値が良くなるのは自分も経験済み。そして、肥満と高血圧が圧倒的に健康に悪いというのは一般的なイメージだけれど、データでもこうして出ているのだった。僕としては、ヘモグロビンA1c値が 5.9と基準値の上限に張り付いているのが心配の種だ。もう少し炭水化物の摂取に注意しなければと思う。
僕と同じ男性で、よく似た年齢グループの発症リスクは 7.4%ということなので、それに比べれば 4.7%は良い結果なのだがこれは普段の食生活や生活習慣で容易に悪化するだろう。好きなものを好きな時にお腹いっぱい食べていたら「後で泣く」ということだ。こまめに体重計に乗って、自分の体重をチェックすることとしよう。
おわり