健診等検査

尿・血液でがん検査を実用化

昨年から、先端技術の開発で「がん検査」が今までと比べて簡単に出来るようになるとのニュースを耳にするようになった。今のところ男性の場合、血液で調べられる「がん」といえば前立腺がんのみで僕も2回検査したことがある。確かに非常に簡単。一般的な健康診断での血液検査の時にオプションで追加すれば、前立腺がんについて調べてもらえる。そういった身体への負担を軽くする「がん検査」のがんの対象種類が拡大するのは大歓迎で、早く実用化と普及してほしいところだ。国内でも大手企業、バイオベンチャーが数社参入しているけれど、注目を浴びている代表的なところを書いておきたい。

2020尿血液がん検査-2

HIROTSUバイオサイエンス

九州大学発のバイオ企業で、昨年(2019年)も結構、メディアにも取り上げられていた。僕も「線虫がん検査」のニュースは何度か見聞きした。検査名は「N-NOSE」といい、線虫が持つ「がん保有者の尿に集まり、健康な人の尿からは逃げる」という性質を利用した検査だ。胃・大腸・乳・肺など15種類のがんに反応することが確認されていて、現在の検査精度は86.8%(2019年9月)となっている。検査で陽性反応が出れば「15種類のどれか」に罹患している可能性が高く、最初のがんスクリーニング検査としての位置づけになっている。この検査は今年(2020年)1月にスタートしていて、検査を契約している医療機関や健診センターで受けることができる。この受診施設は「N-NOSE」で順次公表される予定と告知されている。尿検査でというのがすごい。

「N-NOSE」の主な特徴(HPより)

  • 検査方法:尿に対する線虫行動解析
  • 検査対象がん種:15種
  • 早期発見:ステージ 0、1の早期にも反応
  • 検査精度:86.8%(2019年9月)
  • 判定期間:2週間~1ヵ月
  • 検査料:1回あたり約1万円
  • 開始:2020年1月

東芝 マイクロRNA血液検査

血液でのがん検査は「東レ」等も取り組んでいるのだけれど、東芝のが一番実用化に近いと言われている。具体的な発表は2019年11月25日付で東芝からされていて「13種類のがんの患者と健常者を2時間以内に99%の精度で網羅的に識別できることを研究開発レベルで確認」となっている。「血液中のマイクロRNA濃度」測定値で、がんの有無を識別するというものだ。このマイクロRNAを測定マーカーとして使うという技術は、東京医科大学および国立がん研究センター研究所との共同研究で開発された。2020年から実証試験を進めるということで、うまく行っても実用化はもう少し先になるのだろう。

  • 検査方法:血液中のマイクロRNA測定
  • 検査対象がん種:13種
  • 早期発見:早期にも反応
  • 検査精度:99%
  • 判定期間:約2時間
  • 検査料:1回あたり2万円以下の報道
  • その他:2020年から「実証試験」開始

 マイクロRNA(リボ核酸)とは 

遺伝子発現やタンパク質を制御している核酸分子で血液中に約2,000種類以上存在している。血液中のマイクロRNAの種類と量を調べると、様々ながんを早期に見つけられる可能性のあることが分かり、新しい診断マーカーとして期待されている。

その他の開発中がん検査

HIROTSUバイオのN-NOSEや東芝マイクロRNA以外にも次世代の「身体負担の少ないがん検査」開発が進められている。がん種類の特定までは出来なくても「自分の体内にがんが発現しているのかどうか」それがかなり早期の段階で診断できるというのは画期的なことだと思う。その他では、東レがマイクロRNAで膵臓がん等の検査とかマイクロRNAを検査物質にしたがん検査が研究開発中だ。なるべく簡単(身体への負担が少ない)で早期のうちからがんを発見できる~という検査方法が1日も早く実現普及してほしいと望んでいる。

 

 

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