新型コロナウイルス

新型コロナウイルスの治療薬候補

新型コロナウイルスに感染しないために「こまめな手洗い」や「三密を避けること」や「マスクの着用」で多くの人が対応しているのだが、問題は「薬やワクチンがまだない」ということだ。何か1つでも出てくるまでの間は、この不安な状態が続いていくのだろう。

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新聞等で報じられているのを見ていると、新型コロナウイルスの治療薬については現在のところ5種類が候補として挙がっている。実際にCOVID-19患者に対しての治療に投与されてもいて、それらの症例は日本感染症学会のサイトで読むことができる。また、国立国際医療研究センターの新型コロナウイルス感染症のページで、3月23日付で「メディア勉強会配布資料」が公開されていてそちらも参考になる。今のところどの候補も幅広い有効性は確認されていなくて、それぞれ症状に合わせて使い分けて効果を見ているようだ。

治療薬候補となっているこれら5種類の薬について、それぞれの特徴をメモしておきたい。

 「開発中」 レムデシビル

エボラ出血熱の薬として開発中の抗ウイルス薬(未承認)。医療機関において患者に投与を開始(観察研究)している。国立国際医療研究センターが国際共同医師主導治験に参加。参考:日経バイオテク (2020.03.24)  NCGM、新型コロナに対するレムデシビルの臨床試験を開始へ

 抗HIV薬 カレトラ

エイズ薬として承認されているロピナビル・リトナビル(カレトラ)。現在、個別の医療機関で必要に応じて使用中(観察研究)。3月1日時点で54例投与と公開されている。

 ぜんそく薬 オルベスコ(シクレソニド)

喘息治療薬として使用されている吸入ステロイド薬。国立感染症研究所の研究で抗ウイルス活性が認められたとの報告がある。3例投与後回復の症例報告有り。国立国際医療研究センターにおいて「肺炎を発症していない軽症の患者を対象に、肺炎の発症抑制効果を検証」する計画がある。

 抗インフルエンザ薬 アビガン

一般名:ファビピラビル。2014年に備蓄用として承認された。他の抗インフルエンザウイルス薬が無効又は効果不十分なインフルエンザウイルス感染症が発生し、国が使用判断した場合にのみ、投与が検討される。国内200万人分を備蓄する方針が出されている。現在、約100名に対して第3相治験(企業治験)中で6月末までに終了の予定。結果がうまくいけば7月以降に全国の医療機関で処方が可能になる。

 急性膵炎薬 フサン

一般名:ナファモスタットメシル酸塩。急性膵炎の治療薬として長年使われていて、後発医薬品(ジェネリック)も出ている薬。3月に東京大学医科学研究所から、ウイルスの侵入過程を効率的に阻止する可能性がある薬剤として発表された。国立国際医療センターと東京大学で共同臨床研究の準備中。

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ワクチン開発でも1年以上の時間がかかると新聞で読んだ。承認済み薬で転用の効果が認められればぐっと時間短縮できるのだけれど、問題は当然のことながら新型ウイルスへの投与なので臨床症例がほとんどないというところ。どの治療薬候補もどのタイミングで投与すれば最も効力を発揮するかは、これからの臨床症例の蓄積によって判断されるのだろう。

 

おわり

 

 

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